奥会津 玉梨温泉共同浴場 訪問記
2026年 4月 訪問
福島県の奥会津地方、金山町には他所にはないユニークな温泉が湧いているのです。その一つが今回訪問する「玉梨温泉共同浴場」です。

以前からこの近辺へはよく訪れていて、町営の「せせらぎ荘」や「八町温泉亀の湯」へは幾回か訪問しているのですがなぜか「玉梨温泉共同浴場」へは伺ったことがありませんでした。

このあたりの温泉へ最初の訪問は、八町温泉共同浴場亀の湯が最初です。川沿いに建っていて混浴でもあり、温泉好きにはとても興味をそそられる温泉でした。お湯も素晴らしいものです。数回訪れた際、地元のご常連にせせらぎ荘もなかなか良いお湯と教えていただいて、せせらぎ荘にもお邪魔するようになりました。炭酸温泉の大黒湯がとても気に入ったのです。しかしなぜか「玉梨温泉共同浴場」は入らずじまいで時が過ぎてしまいました。

今までは旅の途中の立ち寄り湯でしたが、せせらぎ荘の奥にある、「金山旅館」が宿泊できる様になったので宿泊してみることにしました。二つの共同浴場もすぐ近くでとても面白そうです。

金山旅館に旅の荷を解き、早速、玉梨温泉共同浴場へ伺います。まあ、見た目とっても地味な外観なので、どうしても対岸の亀の湯のほうに足が向いてしまっていたのですが、伺ってみて驚きました。なかなか侮れないお湯なのです。

入り口を入ると壁に入浴料を入れる箱があります。200円と、とても良心的な料金ですね。さあ、早速お風呂をいただきましょう。

建物の外見と同じく、浴室内はとてもあっさりとしたもので、コンクリートの湯舟が隅にあるだけです。これまたシンプルにパイプからドボドボと源泉が投入されています。うっすらと白濁したお湯があふれ出て、浴槽の縁や床は温泉成分が固まって見事な芸術の様な模様ができています。温泉成分の濃さがわかりますね。

早速かけ湯をたっぷりかけて入りましょう。ああ、とても良いお湯です。ちょっと熱めで43℃くらいでしょうか?、なめてみるとほのかな塩味というか出汁味、金属臭がします。少し飲んでみると炭酸水の味!。かなりの量の炭酸成分が含まれているようです。せせらぎ荘に引湯されている玉梨温泉はもっと濁っていて底が見えないのですが、こちらの共同浴場はうっすらと濁っている程度です。源泉に近くて新鮮な証拠ですね。

温泉分析書を拝見すると泉質は、「ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉(低張性中性高温泉)」との事です。この近辺の温泉にとても多い、「美人の湯」の要件に完璧に当てはまっています。

特に美肌効果が高いと呼ばれているナトリウムー炭酸水素塩泉。重曹成分の作用で皮膚の表面を軟化させ、脂肪や分泌物を柔らかくして洗い落とすため、石鹸で洗ったのと同じような作用が有ります。硫酸塩泉は肌の蘇生効果が期待できます。そして塩化物泉で塩のパック作用で肌の乾燥を防ぎ完璧ですね。なんと玉梨温泉は成分総計が3972mg/kg!。とっても濃い成分なのです。
遊離二酸化炭素成分も700mg以上含まれていて、これはもう二酸化炭素泉と言っても過言ではありません。素晴らしい温泉です。
それもそのはず、こちら金山町はとても珍しいことに、天然の炭酸水が湧出している場所があるのです。その湧出地、大塩天然炭酸場では、ボコボコと炭酸水が自然湧出していてとても神秘的な所です。そのような土地柄なのでしょうか、温泉にも遊離二酸化炭素成分が多いのですね。
ちょっと熱めのお湯なので、出たり入ったりを繰り返して玉梨温泉を堪能しました。

温泉を堪能したのち建物の近辺を散策してみると、どうも建物のすぐわきの川沿いにある丸い井戸の様なものが源泉らしいですね。なるほど、こんな近くであればほとんど湧きたての温泉に入れるのです。素晴らしいことです。よく見てみると対岸の恵比寿屋や亀の湯へも川をパイプが渡って源泉を供給しているようです。

いやあ、食わず嫌いとでも申しましょうか、今まで何となくスルーしていた玉梨温泉共同浴場が、この近辺で一番美味しい温泉だったようです。こんなこともあるのが温泉の不思議な世界なのですね。これからも足繫く玉梨温泉・八町温泉に立ち寄ることになると思います。
旅の記録
訪問日 : 2026年 4月
スタイル : 立ち寄り湯
経費 : 200円/1人
泉質 : ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉(低張性中性高温泉)
所在 : 〒968-0014 福島県大沼郡金山町大字玉梨字湯ノ上2782番地1 0241-42-7211(金山町観光物産協会)
特徴・湯使い : 見た目はとても地味な共同浴場ですが、温泉は断トツでいいお湯です。源泉すぐ近くでかけ流しのお湯が堪能出来ます。美人の湯の要件に合致している温泉です。
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