那須温泉 雲海閣
那須温泉 雲海閣 宿泊記
2023年 6月 訪問
那須温泉、雲海閣さんへ宿泊しました。今回はプチ湯治という事で自炊で2泊の訪問です。
鹿の湯源泉と、大丸明礬泉が引かれている宿です。色々なメディア等で施設の傷み具合が先行して取り上げられていますが、鄙びた宿が好きな私はあまり気にしません。
おとないを入れると、ご主人がいろいろと説明をしてくれました。温泉の入り方などもよく教えていただけます。基本的な入浴法は鹿の湯と同じですね。
今回は自炊をしますので調理場も教えていただきましたが、なんと!、温泉成分ガスの為で冷蔵庫がみんな傷んでしまい、使えるのは1台のみだそうで、他の宿泊客と重なり満杯状態です。仕方ないですね。
さあ、部屋へ落ち着いたら、お待ちかねの温泉へ入りましょう。長いトンネルと階段を下ります。天国への階段です。
宿が高台に有る為、源泉からの引湯でどうしても湯屋を下に作らなくてはならなかった為と思われます。60数段の階段は、足腰の悪い方にはちょっと辛いですね。まあ、極楽浄土へ行くと思って頑張りましょう。
男湯は2つの湯舟があり、白濁した鹿の湯源泉が注がれています。温泉成分分析書を拝見すると泉質は、単純酸性硫黄温泉(硫化水素型)(低張性 酸性 高温泉)とのことです。
左の方が源泉投入量が多く温度が高いです。ご常連ともお話ししましたが、浴感で46~47度程でしょうかね。右は43~44度程でちょっと熱めですが問題ありません。ご常連のお話ですと、最近引湯配管を修理してお湯の出が多くなった分熱くなった様だと言われていました。
左の湯舟は、早朝などは手が付けられないほど激熱です。かけ湯をいつも以上にたっぷりと行い、本来であれば 頭にタオルをかぶり、後頭部へ柄杓で数十回かけて体をお湯に慣らしてから入りましょう。
いやあ、このお湯ですね。体を真っ赤にして入ると体の芯からスカッとします。
下の湯屋の他に、階段を下る手前右手に大丸奥の沢からの明礬泉があります。うっすらと白濁したお湯です。温泉成分分析書を拝見すると泉質は、単純硫黄温泉(硫化水素型)(低張性 弱酸性 高温泉)とのことです。
この温泉は大丸方面の火山性ガスの噴気で作られた造成温泉ですね。温泉法では噴気ガスも温泉で、水を噴霧してガスから温泉を造成します。箱根大涌谷が有名ですね。
話はそれましたが、男湯の明礬泉の浴槽はかなり傷んでいます。お湯の中のタイルは殆どはがれていて、奇跡的に一部残ったところに座るしかありません。このお湯も中々のものですね。
今回の訪問は、食事はすべて自炊で一歩も宿から出ませんでした。今回の宿泊の一つの目的は、宿に籠ってちょっとまとまったテキストを書きたかったのです。なんと、Wifiも繋がってそれなりのことはできました。後はご飯の準備ですね。
調理場には料理道具、食器などは沢山あり、選び放題。調味料は宿の物はあてにせず、基本的な物は持参しましたが、結構使えるものも有り重宝しました。あまり自炊をするお客はいない様なので、広い厨房を独占してやりたい放題です。
自炊宿では豪勢なご馳走を作ることはせずに、テキトーに食べたいものを作るのが私のスタイルです。ひとつ決めているのは、コンビニで買ったものは食べないこと。必ず自分で料理するのを心がけています。
雲海閣さんは、結構メディアでも取り上げられているので、週末は日帰り客が途切れることが無く、又、宿泊は素泊まりで料金が格安の為か、1泊目の土曜日には結構家族連れの宿泊客が沢山いらっしゃいました。
宿泊して気になったのは、建物の構造上、隣室や階上の部屋の音がかなり響きます。今回、隣の部屋の家族連れが夜中までテレビをつけて話をしていて辟易しました。しかし、うって変わって、2泊目の日曜の晩は、ほとんどが一人旅のご常連で、廊下を歩くのもそっと歩き、夜はコトリとも音が聞こえないほどの違いです。
ご常連の雲海閣愛は素晴らしいものです。それもそのはず、数名の方とお風呂でお話をうかがいましたが、皆、当日気が向いて出かける前に宿の空きを確認して出かけて来るような塩梅で、又、日帰りで来たが、そのまま宿泊したなどの方もいらっしゃいました。
帰り際にご主人としばらくお話をした際、そのようなご常連に多少困った感は見せたものの、容認しているようです。このような雲海閣の懐の深さに、多数のご常連客が集うのですね。
旅の記録
訪問日 : 2023年 6月
スタイル : 2泊3日 素泊まり(自炊にて)
経費 : 5000円/人 消費税・入湯税込み 1人で訪問
泉質 : (鹿の湯源泉)単純酸性硫黄温泉(硫化水素型)(低張性 酸性 高温泉)
泉質 : (大丸奥の沢明礬泉)単純硫黄温泉(硫化水素型)(低張性 弱酸性 高温泉)
湯使い : 源泉かけ流し