箱根大涌谷 蒸気井群

箱根の強羅や仙石原などで供される、硫黄(硫化水素)のにおいのする白濁した温泉は、ほとんどがこちらの大涌谷の施設で作られる「造成温泉」です。

中央の塔の様な装置で温泉を造ります。

大涌谷から大量の温泉が湧いているわけではありません。ほとんどが火山性のガスが噴気しているだけなのですが、温泉法ではこのガスも温泉と定義されています。

しかし、気体に入浴することはできないので、ガスが噴気している場所に、筒状の装置などを作り、その中に高温の火山性ガスを引き込み、仙石原の湿原に有る井戸より取水した水を噴霧することで、温泉が出来上がります。

供給会社の資料によると大涌谷の温泉の30%は自然湧出の温泉だそうで、残りの70%を造成した温泉をブレンドして供給しているそうです。

火山性のガスは高濃度の硫化水素を含んでいるのでとても危険です。防毒マスクや防護服を着用しての作業はとても大変な物なのです。
大勢の方々の大変な努力の上に温泉が成り立っているわけですね。ありがたく入浴いたしましょう。

(箱根温泉供給株式会社のサイトより引用しています)