湯倉温泉 鶴亀荘
湯倉温泉 鶴亀荘 宿泊記
2023年 9月 訪問
湯倉温泉の一軒宿。鶴亀荘さんは只見川のほとりに建つ宿です。
只見川はダムによってせき止められている為、湖のように静かな水面で、対岸の風景を映し穏やかです。
おとないを入れると、穏やかな女将さんが出迎えてくれました。
建物の外観は全く華美な所はないのですが、玄関を入るとリノベーションされた、けやき作りの建物は中々のものです。今回は一階、フロント前のきりの間へ落ち着きました。
10畳弱の部屋で、神棚も祀られている部屋です。お話では先代のご隠居さんが使っていた部屋だそうです。
窓際には外を眺められるようにテーブルと椅子があり、時折通る只見線の列車を眺めることが出来ます。
いっぷくしたら、早速お風呂に入りましょう。浴室に入ると湧出物が固まり、岩のようになっています、とても濃いお湯なのが分かりますね。
温泉分析書を拝見すると泉質は、ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩温泉とのことです。成分総量は軽く6000mg/kgを超え、とても濃い成分なのですね。
よ~く分析書を見てみると、塩化物イオンと硫酸イオンがダントツに多すぎるので、炭酸水素イオンが16.47ミリバル%と泉質名に影響する20ミリバル%まで行っていませんが、成分量では869.6mgととても多いのです。炭酸ガス成分も517.6mgと結構含まれているので、これは隠れた美人の湯と言える温泉ですね。
茶色く濁ったお湯で、塩化物泉なので舐めると塩辛くとても温まり、暑い日は中々汗が止まりません。まあ、この発汗作用が代謝を促進して体に良いのでしょう。
面白いのは、窓をくぐった外に露天風呂が有ることです。男湯は只見川の水面を眺めながら、時折通る只見線の列車を眺めての湯浴みが出来ます。
ちなみに、宿の奥に湯倉温泉共同浴場が有り、協力金300円以上で入ることが出来ます。鶴亀荘と源泉は同じものを使っているそうです。
夕闇が迫り食事の時間になりました。夕食は部屋でいただきます。
先付から中々凝ったお料理が並び、鮎はまるで泳いでいるような姿です。
女将さんが利き酒師だそうで、ただの珍しいお酒ではなく、地元の酒蔵などで醸された他所では飲めないようなお酒を頂きました。
残念なのは、窓を開けて外の空気を感じながら頂きたかったのですが、何分に虫の時期なので閉めなければなりませんでした。
翌朝は霧が山々をおおい、幻想的な始まりです。
朝もお風呂を頂き、朝食は玄関わきの個室でゆっくりと頂きます。
こちらの鶴亀荘は失礼ながら、見た目とは違い内容はとても素晴らしい宿です。次回は雪の時期に訪れてみたいものですね。
旅の記録
訪問日 : 2023年 9月
スタイル : 1泊2日 夕朝2食付き
経費 : 19800円/人 消費税込み・入湯税別 1人で訪問
湯使い : 源泉かけ流し