二酸化炭素泉
二酸化炭素泉
源泉内に含まれる溶存ガス成分のうち、遊離二酸化炭素が1,000mg/kg以上あれば【二酸化炭素泉】です。
二酸化炭素(炭酸ガス)を多く含む温泉です。泉温が高いと炭酸が気化、遊離するため、一般に泉温は低めです。入浴すると小さな気泡が肌に付くため「泡の湯」「ラムネの湯」などと言われています。ヨーロッパなどではポピュラーなのですが、日本ではとても希少な泉質なのです。
炭酸ガスは皮膚から吸収され、毛細血管を拡張して血液の循環を良くするため、泉温が低くても入浴後はよく温まります。
毛細血管が拡張するために、心臓が鼓動を増やさなくても血液の循環が増し、よって血圧が下がる特徴があり、高血圧症や心臓病に効くため、「心臓の湯」と呼ばれています。飲用すると、薄い酸味と清涼感があり、胃腸を刺激して利尿作用、鎮痛作用、食欲増進などに効果があります。
湯あたりはしにくい温泉ですが、炭酸ガス成分が失われやすい泉質なので、加温、循環などされずに、鮮度が良いことがとても大切です。
遊離二酸化炭素が1000mg/kg以上とは、市販の炭酸ガス系浴用入浴剤の炭酸成分の10倍以上は多く含まれているのです。
二酸化炭素泉はこんなお湯です
【心臓の湯】
毛細血管を拡張して血圧を下げ、心臓に負担をかけずに血液の循環を良くし、血圧を下げる効果が有ります。
【浴用の泉質別適応症】
きりきず、抹消循環障害、冷え性、自律神経不安定症
【飲用の泉質別適応症】
胃腸機能低下
【主な温泉地】
利尻温泉(北海道)、玉川温泉(秋田県)、大塩温泉(福島県)、下仁田温泉(群馬県)、長湯温泉(大分県)、七里田温泉(大分県)他。
(温泉ソムリエテキストを参考にしています。)